東京モンテッソーリスクールの特色
それは「世界基準」のモンテッソーリ小学部・中学部
世界中のどこのモンテッソーリ小学校に行っても同じ環境で勉強ができます

学年のないクラスで学ぶこと
モンテッソーリスクールのクラスは、異なる学年の生徒が混合したクラスです。
日本ほど上下の区別がないヨーロッパの学校でも、年上の子が年下の子の面倒をみて、勉強を教えたりします。年下の子は年上を見習い,年上の子は年下の模範になろうとする姿勢が生まれます。
東京モンテッソーリスクールでも同様に、クラスの一員としての責任は平等でも、兄弟 姉妹のように先輩を見習い、後輩を世話する成長が視られます。そうすることで自覚が生まれ、互いに刺激し合う関係になります。
美しい教具にこだわります
良い道具や美しいものに触れる喜びは、子供たちを丁寧に扱い、何度も使いたいという気持ちにさせます。それゆえに、教具は美しいものでなければなりません。 東京モンテッソーリスクールの教材は、日本製・オランダ製のAMI(国際モンテッソーリ協会)認定の道具を、幼児から高校生まで一貫して使います。
また、ヴィジュアル教材も、動画や写真を使うことはありません。手描きの絵の向こうに、どんな本物があるのかを想像することが大切だからです。
パソコンやタブレットを使った「調べ物」も、6年生や、中学生になってからです。少し遠回りでも、図書館に出向いてでも、本で見つけることにこだわります。なぜなら、『新しい発見』は、そんなに簡単にネットに転がっていないからです。長いリサーチの先に小さなヒントを見つけるのが、科学者の正しい姿ならば、子供の頃からその姿勢を練習しておくべきだと考えます。

具体的なものから抽象的なものへ
モンテッソーリ アプローチは「具体物から抽象的なものへ」というセオリーがあります。美しいビーズを手で感じながら数えることに始まり、道具を使って計算の本質を練習します。幼児期のこうした練習があって、10歳頃から数字だけの抽象的計算へ発展しますから、その頃には莫大な桁の筆算をやるようになります。なぜなら、幼児期に具体物で限界のない計算をたくさん経験しているからです。
こうした成長過程を無視して、小学生からいきなり抽象的な筆算を鍛えることは、「計算マシン」として性能を競うことになり、人を育てる道から外れます。

毎日のスケジュール / Daily Schedule
(9:00 ~ 15:30)
午前中は3時間連続です。特に休憩時間はありませんが、各自好きな時間に休憩し、スナックを食べることもできます。好きな教科の、好きな内容を、好きなだけやります。すべて自由ですが、勝手にやって良いという意味ではありません。正しいオーダー(秩序)の中でフリー(自由)が与えられています。
自分だけではなく、友達の集中を妨げないという重要なマナーが養われます。
9:00-12:00
午前の仕事時間
午前中は3時間連続です。休み時間は特にありませんが、休憩したい人は好きな時間に飲み物やスナックをとることができます。(大人の会社と同じです)
自分の好きな教科や内容を、好きなだけやることができます。また、先生のアドバイスやプレゼンテーションが必要なら、いつでも呼ぶことができます。
幼稚園では個別にやったワークを、小学生は複数でやることもできます。そこで、やり方が違うので、教え合ったり議論したりして、前に進める練習がそこにあります。
12:00-13:30
散歩と昼食
集中時間から解放されて、散歩や公園遊びでリフレッシュします。必ずリーダーを決めて、行き先も時間も子供たちが決めます。(お天気が良ければ、外でランチも)
昼食は、特に何も制限がありません。お好きなお弁当と飲み物をお持ちください。(スナックは果物を中心に当スクールで準備しています)
13:30-15:30
午後の仕事時間
午前中がアカデミックな教科が中心になるのに対して、午後は手作業や繰り返し練習などアーティスティックな内容が中心になります。もちろん。午前中の作業をそのまま続けても構いません。高学年になると(将来は)、午前午後ともに3時間ずつの仕事時間という理想型を目指します。
週に2回ほどの頻度で『Brief Meeting』をして、意見交換や発表をします。
また、外国からのお客様を迎えて、多言語・多文化の環境も準備します。
家に帰ったら、ぼーっとしてる
モンテッソーリスクールで集中したお子さんは、家に帰ると疲れてそういう様子に見えることがあります。これが普通かもしれません。会社でお仕事を頑張ったお父様のことを連想してください。
そこに宿題があったり、ママから「今日はがんばった? 何のお仕事をしてきたの?」という問いかけがあったら、それは素敵なことではありませんね。
カリキュラム / Curriculum
モンテッソーリ メソッド
「子供はすべての能力を持って生まれてくる」マリア モンテッソーリはこう言います。
その能力を発達段階に応じて、自分で開発するように環境を整え、時期を見計らうのが教師の仕事です。
決して伝統的な方法で「教える」ことはしません。
「一人作業から集団作業へ」
幼稚園はSelf works 個別作業を中心に、色々なお仕事を一人でこなします。自分で選んだ好きなお仕事を「飽きるまで」何度も何度もやります。子供たちが手にするMaterials お道具は、将来の勉強に繫がる教具です。 初等科はGroup work 集団作業になり、幼稚園で(個別に)やってきた同じ作業や発展内容を、複数で共同作業をします。個々にやり方が違うので、互いに議論し、「教え・教えられ」の関係を練習します。これは、社会に出て他人に説明したり、議論をする練習です。
「大スケールから小へ」
小学生の最初は「コズミック物語」から始まります。Cosmic 宇宙のように遠大なスケールの尺度を6歳の頭に描かせることで、大きな巾で知識を受け入れる「ものさし」を拡げることがねらいです。
モンテッソーリ出身の有名な事業家が、際限の無い発想力があるのは、このスケールによるものだと言えます。
「目標は世界平和」
個別の選択で個別の進度をとり、他人との比較はありません。理解する能力や進む速さは人によって違うことを尊重していますから、集団と違うからと「いじめ」を受ける必要がありません。むしろ、個を敬い尊重する心を養います。
世界中の学校がこの考え方を導入すれば、互いをリスペクトし、平和になるということが世界のモンテッソーリスクールの共通の考え方です。
偉大な物語
小学生になった最初に、5つのコズミック(宇宙のように遠大な)物語を授業します。例えば 「歴史」は地球誕生の45億年前からなる大スケールの尺度を子供たちの頭の中に拡げます。
それぞれの物語の中に、科学的事実を織り込み、地学・生物学などの糸口が隠されています。そして、その探求を支えるために数学や幾何、言語学というものが必要であるとした上で、実学に入っていきます。

算数
cosmic fable: The story of numbers 数字の物語から始まり、The Decimal System 十進数の概念、Counting beyond 10 数量の数え方を経て Memorization 暗算という過程は幼稚園で作業していることです。
*小学生から始められる方はこれらを終えてから小学内容に進みます。
小学校のスタートとしてThe Decanomial デカノミアルとThe hierarchies 位取りを習い、一応の四則計算の考え方は完成します。次にFractions 分数を円盤を切り分けた教具でコンセプトを徹底します。また、整数論としてMultiples 倍数、Divisibility 約数さらにPowers 累乗という表記にも及びます。
一般の学校と違う内容として、Signed numbers 正負の数、Squaring 平方数。Squar root 平方根、Cubing 立方数、Cube root 立方根なども、幼稚園から触って親しんでいる教具で理解することもできます。
数学は、他の学問の探究の道具という位置づけですからDecimal numbers 小数、Percentage 百分率、Measurement 計量 Graphing techniques グラフ、Distance, time and speed 速さ、Banking and interest 預金と金利などの実学もやることになります。さらに、高校内容のAlgebra 代数に通ずる具体的アプローチがあります。

幾何
Sensorial exploration of shape 物を触るから始まり、Exploration of Plane Figures in their relations and details 平面図形の概念 Fundamental concepts 図形の基礎を幼稚園でやっています。
*小学生から始められる方はこれらを終えてから小学内容に進みます。
図形は特に、自分の手で触ってみる作業が不可欠なので、初等科であっても、何度も作業したいところです。初等科の内容は Lines 線、Angles 角に始まる Plane figures 平面図形からスタートし、Triangles 三角形、Quadrilaterals 四角形をしっかりおさえて(一般の中学校内容まで踏み込みます)Polygons 多角形、Circle 円まで進みます。
さらにCongruence, similarity, equivalence 合同, 相似, 等積、Area of a plane figure 面積、Volume of a solid 体積も実学として身につけます。

国語
日本語は国際モンテッソーリ教育の中にはありませんので、東京モンテッソーリスクール独自のカリキュラムで進めます。
Writing characters 文字の書き方、Reading sentences 文の読み方の基礎練習は幼稚園で練習済みですから、初等科では漢字にフォーカスしてThe formation of kanji 漢字の成り立ち、Analysis of kanji 漢字の分析、Relationship between hiragana and kanji ひらがなと漢字の関係を中心に広げます。
文法内容としては英語に準じて十個の品詞を順に進めます。毎日自由に読書の時間がとれますが、スクールの時間では足りませんので、お家でのリラックスした読書をお勧めします。*図書はお貸しします

英語
cosmic fable: The story of the ox and the house アルファベットの物語からスタートし、Direct preparation for writing 書き方の練習、Word reading 単語の読み方(フォニックス)を練習します。
日常会話やプレゼンテーションの中で英語を使いますので、Native English Speaker に近い発音で読めるようにします。カタカナ英語はお勧めしません。国際モンテッソ ーリ協会が定めるカリキュラムでは、一般の中学校レベルまでは軽く越えるレベルまで内容が準備されていますが、個別にメニューを考えます。
国際ルール(英語圏)は次のようになっています。
Functions of words 単語の成り立ち、The function of the Noun 名詞、The function of the Article 冠詞、The function of the Adjective 形容詞、The function of the Conjunction 接続詞、The function of the Preposition 前置詞、The function of the Verb 動詞、The function of the Adverb 副詞、The function of the Pronoun 代名詞、The function of the Interjection 間投詞、Grammar boxes 文法の練習、Logical expression 論理的な表現、Reading analysis 読み方の分析、Sentence analysis 文の分析、Clause analysis 句の分析、Written language 書き言葉、Spoken language 話し言葉

生物
Cosmic fable The Story of Life 生命の物語からスタートし、植物学から動物学へと進めます。
BOTANY 植物学、The Leaf 葉、The Root 根、The Stem 茎、The Flower 花、The Fruit 果実、The Seed 種、Non Flowering Plants 花の無い植物、Classification of Plants 植物の分類、Ecology エコロジー ZOOLOGY 動物学 Internal and Other Parts of Vertebrates 脊椎動物の各部、First knowledge of Animals 動物の基礎知識、First Classification of Animals 動物の分類、Kinds of Fish 魚類、Kinds of Amphibians 両生類、Kinds of Reptiles は虫類、Kinds of Birds 鳥類 Kinds of Mammals 哺乳類という個別の分析からThe Story of the Great River 偉大な川の物語という人体の物語をプレゼンしてInternal and other parts, comparative study 解剖、Ecology: chart of interdependencies and ecosystems 生態系とつながりに発展します。

地(理)学
幼稚園でFirst knowledge of the earth 地球の知識、Flags 国旗、Contrasting land and water Form 陸と海のしくみを習っています。
初等科は The story(Cosmic fable)物語からはじまり、地球の成り立ちをイメージします。次に物語に沿ってExamining the nature of the Elements 物質の3態、Structures/Features of the Earth 地球の構造、The Sun and The Earth 太陽と地球 Protection of the Atmosphere and Rain 大気と雨、The Work of Air 空気のしごと、The Work of Water 水のしごと、The Work of Ice 氷のしごと。People Living in the Different Zones 異なるゾーンに住む人々。Human Independence 人々のくらしとして、パンが農家の小麦から自分のテーブルにつくまで、色々な人が携わっているという社会の基礎を学びます。
そして、皆がお互いに負担し合う「税」についても習います。 Human/Economic Geography で経済についても学びます。

歴史
最初の物語で、The Story of Life 生命の物語として、カンブリア紀からの生物の流れをプレゼンします。長い年表の上に、それぞれの時代の動物を置き、年表を完成させていきます。さらに、長い黒帯を使って、地球46億年の歴史を体験します。1億年を1mで表すと、人類の現れる50万年は0.5cmです。そのあまりに短い人類の歴史を、わずか数千年遡ってみる一般的な学校の歴史とはスケールが違います。
子供たちの頭の中に、地球の偉大さ、人類のはかなさを実感して「平和」を叫ばなくとも、しっかりとリスペクトの心が定着します。The Story of the Coming of Human Beings のあとで、The Timeline of the hand 手の歴史を体験します。その後Fundamental Human Needs 人類が必要なモノと、身の回りにあるモノから分析して、繋がりと関連を見つけていきます。
その上で、改めてTimeline of Human Beings 人類の歴史を学びます。
子供たちの頭の中に、長いレンジができあがった上での人類史です。さらにMigration 移民やCivilization 市民生活の構築も深めます。また、国ごとの歴史を深めて研究もします。
*個人差がありますので、必ずしも全員がこれらすべてを履修するという意味ではありません。